国際情勢や金融政策といった外部要因ではなく、銘柄単独での分析です。
株式市場全体に影響を及ぼす外部要因の分析方法を知りたい方は以下の記事をご覧ください。
解説の中で出て来る専門用語には嚙み砕いた簡単な説明を付けております。
株式市場は買い主体の取引であり、慣れるまでは空売りは避けて買いでのみエントリー(新規で株を買う)する事をお勧めします。
初心者の方は短時間で素早い判断や操作が必要となる短期売買よりも長期投資で考える方がお勧めです。
この記事に書かれているファンダメンタル分析指標(ROEなど)の企業の業績が良いとされる数値は飽くまで目安です。必ずその数値でなくてはならない訳ではありません。
目次
【長期的に右肩上がりのチャート】
月足や週足で見て右肩上がりのチャートとなっており、急落が少なく、急落しても早期に買い戻しが入っているか確認します。急落は世界同時株安といった株式市場全体の大幅安の時のみで、その銘柄独自の落ち度での下落が無い又は少ない事を確認します。日本株の場合は日経平均株価のチャートや同業種のメジャーな銘柄と見比べるのがお勧めです。
【値動きの頻度と値幅の大きさ】
株価や出来高(取引量の多さ)が多いと値動きの頻度や値幅が大きくなる傾向があります。
出来高が少な過ぎると殆どレートが動かず中々取引出来ません。
株価や出来高がこの数値以上なら良いという明確な決まりはありませんが、日本株の場合は株価3000円以上、出来高300万株以上あれば5分足でそこそこの値動きが期待出来るので、デイトレードも視野に入ってきます。
長期投資であれば現在の株価は然程気にしなくても良いでしょう。但し長期間大きな値動きが見られない銘柄はお勧めしません。どんなに良いタイミングで買えた様に見えても値幅が小さ過ぎると殆ど稼げず、稼げたとしても効率が悪いです。
現在の出来高の確認だけでなく、過去の出来高と現在の出来高を比較するのも有効です。
直近のローソク足25本分の平均出来高(日足なら直近1ヶ月、週足なら直近6ヶ月、月足なら直近2年程度)と現在の出来高を比較して、現在の出来高の方が多ければ充分な出来高、少なければ出来高が少ないと判断する事が出来ます。
現在の出来高の方が平均出来高より倍以上多ければトレンドが出易いと判断して順張りでのエントリーを狙っても良いでしょう。無論出来高のみでの判断ではなく、その他の要素も確認しましょう。
【割安で買い時の銘柄を探す】
PER = 株価 ÷ EPS
EPS = 当期純利益 ÷ 発行済株式数
PERは利益に対して株価が割高か割安かを判断する基準であり、数値が高いと割高、数値が低いと割安です。15倍以下だと割安で買い時だと見做されます。
注意すべき点は、PER単独で判断すべきではないという点です。
当期純利益が順調に増え続けている企業ならば、評価が高くて沢山買われている銘柄であってもPERは上がりに難くなります。株価が上昇基調でPERが低い銘柄ならば買いです。
逆に、株価が下落基調なのにPERがあまり下がらない銘柄を買うのは危険です。
当期純利益とは、最終的に手元に残る利益です(有利子負債の返済は別途行う必要があります)。
【効率良く稼げているか】
ROE = 当期純利益 ÷ 自己資本
ROA = 当期純利益 ÷ 総資産
ROE・ROAは元手の資金を使って利益を出す能力の高さです。ROEは8%以上、ROAは5%以上で良好とされております。
当期純利益とは、最終的に手元に残る利益です。
自己資本とは、借金などの支払い義務のあるお金を除く稼ぐ為の元手の資金です。
自己資本は総資産に対して60%以上だと良好とされております。
自己資本と総資産の違いは、借金などの支払い義務のあるお金を含んでいるか否です。
ROAが良好でも有利子負債が利益剰余金を上回っている場合は注意が必要です。大きな利益が出ていても、借金の返済で大きく利益を削られているのであれば実質的にはあまり儲かっておりません。
利益剰余金とは、企業が稼いで蓄えている資金です。
【営業キャッシュフロー】
本業で稼ぐ能力の高さです。現金の収支を示す数値であり、いくら利益が出ていても現金以外の流動性が低い利益ばかりだと資金ショートを起こす事があります。特に有利子負債の増加や総資産の減少と営業キャッシュフローのマイナスが続いていると危険であると言えます。
資産の売却などの一過性の収益ではなく、本業で安定して稼ぎ続けている事が重要です。
営業キャッシュフローが良好な企業は漠然とお金があるというだけでなく、設備投資や研究開発費といった今後より大きな利益を生み出す為の基盤を整える資金を借金などの外部に依存する事なく安定的に確保出来る事を意味します。これは高配当の維持や増配にも繋がります。
営業キャッシュフローの目安は、営業キャッシュフローマージンで15%以上がだと良好とされております。
営業キャッシュフローマージン(%)= 営業キャッシュフロー ÷ 売上高 × 100
【有利子負債】
利子を付けて返済しなければならない借金です。
必ずしも借金が悪であるという訳ではありません。借金で得た資金を使用して事業拡大や設備投資を積極的に行う事は、より大きな利益を稼ぐ力を付ける手段となります。
重要なのは利益剰余金と有利子負債のバランスとROAの良好さです。
利益剰余金とは、企業が稼いで蓄えている資金です。
ROAは元手の資金を使って利益を出す能力の高さです。ROAは5%以上で良好とされております。
有利子負債を利益剰余金が上回っていれば充分な支払い能力がある事を意味します。
ROAが良好であれば借金を負うリスクを借金した事による稼ぐ力の向上が上回っている事を意味します。
【信用倍率】
信用倍率 = 信用買い残高 ÷ 信用売り残高
信用倍率が極端に高くなっていないか確認しましょう。理想は3倍未満です。
買いポジションが非常に多いという事は、将来的に大規模な売りが出て急落するリスクがあるという事です。
売りの方が多い場合は一見上昇に期待出来そうですが、株式市場は買い主体の取引である為、買いポジションの方が多くなりがちです。にも関らず、売りポジションの方が多いという事はそれだけその銘柄の将来性が低いと判断されているからであり、基本的に買い推奨ではありません。
【まとめ】
以下の条件を満たしている銘柄が優良銘柄です。
「月足・週足のチャートを見て右肩上がりとなっている」
「値動きの頻度が多く値幅も大きめ」
「株価が上昇基調でPER15倍以下」
「ROEは8%以上、ROAは5%以上」
「営業キャッシュフローマージンが15%以上」
営業キャッシュフローマージン(%)= 営業キャッシュフロー ÷ 売上高 × 100
「有利子負債を利益剰余金が上回っており、ROAが良好」
「信用倍率3倍未満」
いずれの場合も今だけ良好であるだけでなく、長期的に右肩上がりの業績が続いている事が重要です。
#この記事は筆者(tetsuryu)の独自解釈であり内容の正確性を保証するものではありません。
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